僕の役は決まっているので、自分の役をやりました。
10代から20代の役者を目指す若者が2、30名。
演出家を前に、一人ずつ台詞を回し読みをします。
率直な感想。
元気がない。
横一列。
どうしてそんな力で1000人以上のお客様を相手にできるでしょうか。
声の大きさもそうですが、肝心なのは想いの大きさです。
何をしにここに来たのか。
何を欲してここにいるのか。
多分、殆どの人が期待してたはずです。
『もしかしたらいい役貰えるかも…』
そんなん貰えません。
待てど暮らせど貰えません。
掴むんです。
獲物は勝手にやってはきません。
狩りにいかないと。
僕等若手は(最近は若手扱いされなくなったけど…)どうせ下手くそなんです。
技術じゃ百戦錬磨のベテランには敵わないんです。
僕等がやれる事は数限られてるのですから。
照れて濁して誤魔化して
そんなんじゃ自分の本当のサイズは解りません。
不明瞭な淡い期待は捨てましょう。
自覚を持って飢えましょう。
そうしないと役も、次の仕事も絶対にやってこないから。
…誰に言ってんのか、よく分からないし、偉そうだし…何なんだ僕は…
でもそう思うんです。
僕はいつもそう思いながら狩りに出ます。
狩れない時の方が多いけど。
一人勝手に熱くなる
影が歩く夜なのに
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