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2019/06/18

さようならの距離


今朝、うちの同居猫、なぁちゃんが虹の橋を渡った

同居というのは、もともと野良でお家の中にずっと居られないからだ

おそらく地域猫みたいなもので、ご近所さんにも可愛がられていたんだろう

基本的には我が家をベースに気ままにあっちこち

でもほぼ毎日うちに帰ってきてた

僕がひとりで暮らし始めて、初めての同居猫

猫のことなんか全くわからないのでグーグル先生に何度も相談した



短い毛足のグレーのなぁちゃん

長い尻尾は折れてるらしくぶらんとしてるなぁちゃん

美人だけどドスの効いた鳴声のなぁちゃん

人懐っこくて大人しくて

とっても優しいなぁちゃん



台風の夜

僕のお家の玄関口で雨宿り

何の気なしにドアを開けた時

目があった



これからはもう



服につく毛に気を使うことも無いし

洗濯物の順番に気を使うことも無いし

キャットフードのローテーションに悩むことも無いし

朝方ごはんをくれと強めにアゴを噛まれることも無いし

毎日欠かさずやらされた毛づくろいをすることも無いし

絶対嫌われると思いながらシャンプーすることも無いし

お気に入りの押入れのドアを開けさせられることも無いし

帰ってくると可愛くない声でなかれることも無いし



もう、何にもしなくていい

それがこんなにもさみしい

もう、何にもしてやれない






いずれ別れが来るのなら

なんで出会うのだろう






たぶん

たぶんね

なぁちゃん



今日のために僕らは出会ったんだ




嵐の中で

目があった

見つめ合いながら

さようなら



僕らの

さようならは

出会った時より

近かった



たぶんこれが

僕らが出会った

僕らの意味




寂しいけれど

さようなら






出逢ってくれて

ありがとう










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